分福茶釜

必要十分と、少しの贅沢

人生は行ったきりだから、幸福は味わいたい、という話

好きな人ができると、独り占めしたくなるのは如何してなんだろう。

 

好きな人とフレンチを食べて別れた後、その瞬間から、他の誰かとも食事をしているんだろうか、と不安な気持ちになる。

 

この独り占めしたくなる気持ちさえなければ、楽しい夜が過ごせた余韻にどっぷりと浸れるのに。

 

こんなにやきもきせずに済むのに。

 

グーグルで「独り占めしたくなる なんで」で調べても、これと行った答えは出てこなかった。

 

みんな「あなただけです」みたいな顔してデートをする。

 

私だってそう。だから、あなたもきっとそうなんだろうなあと思う。

 

自分だけ、あなた以外とも楽しんで、あなたのことは独り占めするなんて楽しみ方はできない。

 

恋をしている時は、他のことに気を取られているくらいがちょうどいいんじゃないかと思う。

 

退屈しないように、他の人を支配しようとせずに、楽しみたい。

 

私とあなたと、あなたが遊んでいる私以外の人、という三角関係で考えるんじゃなくて、

私とあなたの関係だけ考えて、どーでもいい、いるかどうかもわからない誰かの事に気を取られずに、あなたとの楽しい時間を甘く過ごしていきたい。

 

だって、人生は行ったきりでもう戻らないのだから。

楽しかったデートも、若さも、甘い夜も、全部もう一度味わいたいと思っても、

もうそんなことは叶わないのだから。

 

チャンスは一度だけだから、そのときめきをきちんと、大切に味わわなければ。

 

この世界は、あなたと私だけ。