分福茶釜

必要十分と、少しの贅沢

DIorと私

先日友達がプレゼントを買うからということでデパートのDiorについていった。

やることもないから適当に香水の香りを試して待っていた。

 

BAさんが私に近づいてきて、手首に香水をふってくれた。

 

その香りがとても気に入ったけれど、とても高価だったから買うのはやめた。

 

友達がプレゼントとして買ったステラーの92番というグロスは青色のラメとピンク色が夢のようで、他のグロスとは群を抜いてダントツにかわいかった。

人気商品だし、私もほしいななんて思ったけれど、買うのはやめておいた。

 

Diorに並べてある商品はどれも優雅で、素敵だったけど、私がこれを持つことに何の意味があるんだろう。

 

そりゃ、Diorのリップや香水を持っていたらテンションは上がるしうきうきするけど、

 

ただでさえお金がない私が、こんな高価なリップや香水を身にまとってどうするんだろう。

私のこのへんてこな顔に、こんな夢みたいな青ラメのグロスが似合うんだろうか。

つけたって、どっかの安いコスメに見えるんじゃないだろうか。

 

この安物で固められた私の身なりに高級感あふれるオードトワレを身にまとってもちぐはぐじゃないだろうか。

この香水を1万円で手に入れる前に、靴を新調したり、美容室に行ったりした方が、ずっと身の丈に合っていて、私を素敵にみせてくれるんじゃないか。

 

小娘が不自然な香りを漂わせてるな、とか、服の割にど派手なリップグロスつけてんな、とか思われないように、

素敵な香りがしっくりくる、なんだったら安いコスメがDiorに見えるくらいの、素敵なおねえさんにならなきゃなと思いました。

 

ジャドールのムエットだけが、数日経った今でも夢みたいに香っています。

 

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